【体験談】妊娠20週での中期中絶

【体験談2】妊娠20週で中期中絶(人工妊娠中絶)を決意するまで

妊娠6か月(妊娠20週1日)の妊婦健診で胎児に異常がみつかり、妊娠20週2日に夫も交えて再度診察がありました

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【体験談1】妊娠20週での中期中絶(人工妊娠中絶)はじまり妊娠6か月(20週)で胎児に重篤な問題が見つかり、中期中絶(人工死産)を経験しました 妊娠6か月の妊婦検診の次の日に中期中絶を決意...

中期中絶を決意するまで~診察前に夫と話し合ったこと~

夫には泣きながら「赤ちゃんの脳と心臓に問題があるみたい」

「先生に何て言われるかだけど、赤ちゃんはダメかもしれない」と伝えていました

そして診察前に夫婦で話し合っていたのは『どういう状態だと中期中絶を選択するのか』ということです

これは事前に話あっていたほうがいいと思います

というのも妊娠20週や21週であれば、中期中絶(人工妊娠中絶)できる期間(21週6日になるまで)が短いからです

妊娠22週を過ぎると、母体にかかるリスクの大きさと倫理的な問題から中絶手術は認められていません

そのため中期中絶(人工妊娠中絶)を選択する場合は、22週になるまでに行う必要があるんです

すぐに中期中絶ができるわけではないため、20週を過ぎていると早く決断しないといけません

ただ、いきなりの宣告ですから冷静な判断なんてできませんよね…

悩むようならば、他の病院でセカンドオピニオンを受けてみるという選択もあるでしょう

我が家の場合ですが…

  • 1歳半の長男がいること
  • 私の両親が死別していること
  • 義両親は遠方に住んでいて育児の協力は難しいこと
  • 夫は出張が多く平日はワンオペであること
  • 私は時短勤務で共働き、けれど仕事はやめて専業主婦の選択肢もあり

この5点からお腹の赤ちゃんに長期の入院や手術が必要な場合は、長男のお世話をしてくれる人がいないから難しいかも…

どのくらいの障害になのかが出産するか、中期中絶するのかのキーになるという話をしていました

中期中絶(人工妊娠中絶)を決意するまで~夫と医師との診察~

産婦人科には予約時間の10分前に到着して、夫と会話をポツポツしながら予約時間の14時を少し過ぎたところで診察室へ呼ばれました

産婦人科の待合室には2週間健診できている赤ちゃんとお母さんがいて、うらやましくて仕方なかったことを鮮明に覚えています

診察室に入ると、昨日の医師が二人いました

最初に椅子に座ろうとしたら、医師から「腹部エコーをして旦那さんにもみてもらいましょう」と言われました

腹部エコーをしながら赤ちゃんの状態の確認、説明→医師から考えられる選択肢という診察の流れでした

念入りに腹部エコーをしながら、医師が夫と私へ話したことは下記の3点です

  • 水頭症・頭の大きさが平均より小さいことはかわりなし
  • 昨日みえにくかった心臓の流れをみると、問題はありそうだが現時点では断定は難しい
  • 前日よりも腹水が増えており、赤ちゃんの右肺を圧迫している

腹部エコーが終わり、椅子に座って医師との話し合いがはじまったのですが、医師はパソコンで昨日と今日のエコー写真を並べ、とても言いにくそうに下記のことを話していました

  • エコー検査だけなので断定は難しいが、妊娠20週で今の状態だと非常に厳しい
  • 1日でこれだけ腹水が増えているため、器管がうまく育っていかない可能性が高い
  • 右の肺が圧迫されてきているので、出産まで持たずこのままお腹の中で亡くなる可能性が高い
  • 妊娠20週では今出産しても生きられない。ただお腹の中にいる今の状態では治療方法がない
  • このまま赤ちゃんの様子をお腹で見守ることもできるけど、中期中絶(人工妊娠中絶)をするなら22週になるまで。年末年始にはいるからはやく決めないといけない
  • このまま赤ちゃんの生命力に任せて見守りますという人もいる。ただ出産までもったとしても赤ちゃんに疾患があるため治療が必要で、それがどれくらいになるかは現時点ではわからない

何か手段はないのかという夫の質問に、医師は何度も何度も「厳しい」と繰り返していて、私は何も言えずにポロポロと泣くだけ…

結局夫が「残念ですが、諦めます」と伝えてくれました

週末や年末年始が近づいていたため、「明日から入院できますか?」とあれよあれよと中期中絶の日程が決まりました

中期中絶の手術は、薬で子宮の入口を広げ、薬で陣痛を起こして経膣分娩になるため、いわゆる「普通のお産」と同じです

中期中絶は母体保護法指定の資格をもつ医師(母体保護法指定医)に限り行うことができます

そのため、週末や年末年始では母体保護法指定医が不在の可能性があり、中期中絶手術を行うことができない、もしくは入院期間がのびる可能性があるといわれました

そのため明日から入院しましょうと話がすすんだようです

その後は医師から人工妊娠中絶の説明を受け、人工妊娠中絶の同意書にサインし、入院前の検査をうけてから帰って下さいと言われ診察は終わりました

母体保護法という法律により、胎児の疾患による中絶は認められていません

自然死産の場合は保険適応になりますが、お腹の中で生きられないとわかっていても、母体の疾患ではないので健康保険の適応にはなりません

もちろん医療保険も適応外です

ただ、出産一時金の対象になります

出産一時金の金額は通常と同じ42万円ではなく、22週を超えないなど特殊な出産(中絶などの場合)は40万4000円になります

直接支払い制度も使え、手続きが必要ですが病院での医療費(入院費)の差額があれば申請をすることで受け取ることができます

今回の場合、胎児の疾患による人工妊娠中絶を選択するのですが、人工妊娠中絶の理由は経済的理由になります

胎児の疾患による人工妊娠中絶が認められていないため、仕方ないことだと医師が説明してくれました

診察後は採血、心電図、胸部レントゲンをとってお会計をし、入院書類もらってから帰宅しました

私は2泊3日入院しました

長くなったので、次のブログに入院中の経過をまとめています

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